プロフィールでも述べている通り、カリブ実は鉄道会社に勤務しています。そこで今日は特に改札機にまつわる鉄道こぼれ話をやっていこうと思います。
勤務中に「私たちは知っているけど、意外と世間一般には知られていないことがあるなぁ」と思ったものをいくつかご紹介します。
自動改札機のセンサー
まずはこれ。自動改札機ってメーカーが2社くらいしかないのかな?ほとんど同じ仕様なので一般的な自動改札のセンサーについてお話します。
改札機を通るときに片手が荷物でふさがって、ICカードの反応よりも体が先に入ると「ピンポーン」と鳴って扉が閉まります。
これは改札機の中央付近にあるセンサーが、「まだ切符入れてないのに通ろうとしている」と判断して扉を閉めているんですね。こうなると一旦退がらないと切符もカードも受け付けません。
もし警報が鳴らないと、後ろの人のタッチで通れちゃう上に、後ろの人は他人を通してしまったせいで自分が通れなくなっちゃうからね。
だから改札では必ず体よりも前に手を出して、先に切符やカードを通して下さいね。
ICカードは「タッチ1秒」
これもあまり知られていないんですが、改札機にICカードをタッチした瞬間には「カード情報読み取り→書き込み→ちゃんと書き込めたか再度読み取り」をしています。
だからあんまりタッチが短すぎると、最後の「読み取り」が終わっていないので、警報が鳴ります。それと同時に「もう一度触れてください」の音声も流れます。
この状態になると、他人のカードがタッチされても「さっきの人のカード番号と違う」と改札機が判断して反応しません。同じ人がもう一度タッチして「ちゃんと書き込めたか再度読み取り」ができると扉が開きます。
このときに焦って他の改札機にタッチしてしまうと、既に出場済みの書き込みがされているので扉が閉まってしまいます。まさに負のループですね。
自動改札にICカードをタッチする際には、気持ち長めにタッチするように心がけましょう^^
身長を見極めるセンサー
どこの鉄道会社も、未就学児童は大人と同伴なら運賃はかかりませんよね。そのため自動改札機には身長を識別するセンサーがついています。
昔の改札機には大人の肩の位置くらいに突き出たフレーム内にセンサーがありましたが、最近は技術の進歩でナナメに赤外線?が出ているので腰の位置くらいになりました。
正直なところ、大体145センチ未満くらいの人までは素通りできちゃいますね(笑)だから小さなおばあちゃんとかなら通れちゃいます。
ここでややこしいのが、ちゃんとタッチした大人がこのセンサーをくぐり抜けてしまった場合です。
改札機としては大人(145センチ以上)が通るまでは10秒くらい次の人を受け付けません。正確に言うと後続の人はタッチできるけど、反対方向からは入れなくなっちゃいます。
両方向通過できる改札機で何故かタッチが反応しない場合は、もしかすると直前にお年寄りや中学生が通った後なのかもしれませんね。そんな時は他の改札機を使いましょう。
ちなみに小学生(小児運賃)の場合は145センチ以下でも通り抜け判定がされます!
ケガ防止のためのセンサー
ICカードの残額不足や乗り越し切符を通したとき、ブザーが鳴って扉が閉まりますよね?でもある条件下ではブザーだけ鳴って扉が閉まらないんです。
それは扉付近の高さ70センチくらいにあるセンサーが塞がれている時です。ここに人がいると、扉が閉まらないんですね。
これはもし、ここに小さな子供が居た場合に怪我をさせないためです。改札機の扉はソフトな素材とはいえ、小さなお子さんに勢いよくぶつかると、怪我をさせてしまいますからね。
だから乗り越しや残額不足でもブザーしか鳴らないため、通りぬけることができてしまいます。特にイヤホンをつけたままの人は気付きにくいかもしれません。
いざ改札口を出ようとしたときにブザーが鳴って、駅員が「乗車駅でうまく入場できてませんね」と伝えた場合に「乗るときには何も無かった」とよく言われますが・・・実際にはブザーが鳴っていた、なんてこともよくあります。
まとめ
なんだかセンサーの話ばかりになってしまった…
鉄道の自動改札機の進化というか、多機能ぶりにはいつも驚かされますね。不具合が発生しないようにいろいろな工夫がされています。
その工夫が時には仇となってお客様に不便をかけてしまうこともありますが、それはより安全な方向へ動作するように設定されているからだと思います。
皆さんも自動改札の警報音&扉で止められても、イヤな顔はせずに「かがくのちからってすげー!」と一呼吸おいてから、冷静に対処して下さいね。
また他の鉄道業界こぼれ話を思いついたら投稿します。それでは!
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